「DMM GAMES事業戦略2018」ステージレポ―事業の業績とゲーム配信に向けた取り組みとは?【TGS2018】 | GameBusiness.jp

「DMM GAMES事業戦略2018」ステージレポ―事業の業績とゲーム配信に向けた取り組みとは?【TGS2018】

東京ゲームショウ2018で、DMMはビジネスデイ1日目に「DMM GAMES事業戦略 2018」を実施しました。サービス概況やプロダクトなどが語られたステージのレポートをお届けします。

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9月20日から9月23日まで開催された東京ゲームショウ2018で、DMMはビジネスデイ1日目に「DMM GAMES事業戦略 2018」を実施しました。このステージは、2018年までのDMM GAMESの事業をデータと共に振り返るものです。サービス概況やプロダクトなどが語られたステージのレポートをお届けします。

企画営業本部本部長の林研一氏


初めにDMM GAMESの企画営業本部本部長の林研一氏が登壇。「17年度 サービス概況」と「プロダクト概況」、そして「プラットフォーム概況」の3つから説明します。

「17年度 サービス概況」は、会員数(Membership)と会員属性(Demographic)、集客環境(Traffic)、マネタイズ環境(Monetize)、売上高(Sales)の5項目に分け、会員数から解説が始まりました。


会員数は、2013年2月から2018年2月までの動向を表示し、2018年2月の時点で2,007万の会員数を誇り右肩上がりの成長が続いていると説明(デバイス重複を含む)。デバイス別会員数のパーセント表示では、2014年2月から2018年2月までの間に大きな変動は見られませんが、PCが当初の54%から57%へと少しながら増えており、毎年あまり変わらないとコメントしました。



会員属性では、2014年2月の数値だと男性87%・女性13%だったものが、2018年2月で女性20%・男性80%と微弱ではありますが女性の会員比率が増えています。また男女別年代比では、最も多くの比率を占めるのが女性20代50%に対し、最も小さいのが女性30代29%で、男性では20代が46%・30代が33%と歳別の比率差は男女共にあります。



デバイス売り上げでは、FY2015のPC72%・スマホ28%を除き平均してPCが60%台、スマートフォンが30%台をキープ。それでも、PCでの売り上げが過半数を超えていることから「DMM GAMES=PCという印象になっている」と述べました。


マネタイズ方面では、他と数字と同じく右肩上昇へと動いており、FY2014では月平均6,824円だったものがFY2017では9,243円へと上昇。月平均の課金率もFY2014の16%からFY2017の20.7%と上昇傾向です。



コンテンツに対する事前登録数もFY2015までは10万以上に達するものが少なかったものの、FY2016では12本、FY2017では18本とその数は増えています。


続いて「プロダクト概況(Product Overview)」に入りました。FY2017では、116本リリースされており、1stパーティーが7本、2ndパーティーが35本、3rdパーティーが74本となっています(またグラフでは端末別のリリース本数もある)。この1st/2ndパーティーは、DMM GAMESパブリッシングのタイトルで、3rdパーティータイトルに関しても昨年より20タイトルほど増えているとのこと。



3rdパーティー製タイトルが増えた背景には、スマートフォンアプリをPC版としてDMMで配信しようとしてきた結果と述べました。またプラットフォームのオープン化を行った結果が直接前述の数字に繋がったわけではありませんが、国外の特に中華圏からDMM GAMESでPC版をリリースしたいという問い合わせを多く受けているといいます。

これらに繋がった要素として「DMM GAME PLAYER」を挙げました。このゲームプレイヤーは、ゲームを管理/起動するためのランチャーとしての機能を有しているアプリケーションです。スマホアプリのPC配信の方法として、アプリをEXE化するというものがありますが、パブリッシャーからすれば知識不足などから二の足を踏んでしまうことがあるため、AndroidアプリのゲームプレイヤーとしてエミュレーターのBlueStacksを挙げました。



これによって開発言語に合わせたSDKの組み込みと、少ない導入運用工数でPC配信が可能となります。その一例として『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』を紹介しました。


PC配信の利点として、Google PlayとApp Storeのレギュレーションに縛られないことや、PCでの大画面とDMM GAMESによってIPの魅力を発揮できるのが強みとしています。


さらにDMM GAMESの「遊び放題」サービスも解説。対象タイトルは1,200以上を数え、30日の定額制となるプランも一般だけの980円と、R18も含めた2,980円の2つを用意しています。


また遊び放題サービスでは、初回更新率が50%から60%と高い継続率を保っており、会員数も合わせてタイトル数も伸びています。売り上げ分配金については、それぞれのプラン毎に沿っており、「遊び放題」へ入れれば両プランの会員数と起動回数に応じての分配金が各メーカーに支払われます。


3つの「エミュレーター」と「R18」、そして「遊び放題」でのタイトルを募集し、クラウドゲーミングやマッチメイキング機能への取り組みも紹介すると共に、2019年5月にローンチを予定しているグローバルサイトを説明しました。



次に経営企画室室長 上島尚久氏が登壇し、DMM GAMES Ventures設立の説明に移りました。出資総額100億円となる巨大な事業について4つの項目から解説します。

経営企画室室長 上島尚久氏


1つ目の「100%単独出資なため、柔軟かつ迅速な対応」については、通常出資が難しいと懸念されるケース/案件については、DMMの事業シナジーに見込まれるものに対して積極的に出資していくとのこと。その柔軟さについては、シード/アーリー/レイターの成長ステージに拘らず、その時々の資金繰りやリソースの状況に対応し、柔軟な出資契約を行えるとのこと。


2つ目の「DMM GAMESのネットワークとノウハウを用いた事業支援」では、昨今のオンラインゲームの状況ではコンソール業界と同じようなことが起こり始めており、“品質競争の激化”に伴って開発費が高騰し、開発者の確保や維持が難しくなっていると語ります。

それらによって財務を圧迫していることから、社内で実績あるIPを複数持っていたり高い技術力を持っていたとしてもプロダクトリリースまで至らず…というのは国内外でも見られます。これらの状況を踏まえて財務支援や事業運営で培った有効な座組についての知識やノウハウの提供や、ビジネスパートナーを紹介できると述べます。


3つ目の「国内外へ積極的に投資」では、現時点で国内外で1点づつ、計2点の実績があるとのこと。国内だけに拘らず海外でも優れたゲーム関連会社があれば、積極的にアプローチしていきたいようです。

最後の「新規IPの創出にもフォーカス」については、IPの必要性について長期にユーザーへ親しんでもらえるIPの創出については、ゲーム自体をヒットさせるうえでも1要素として見られていると話します。その上で、新規IPを手掛けようとする企業にも積極的に出資し、創出したIPについてはDMMのプラットフォームを通じて提供するようです。これらの発表を終えてステージは終了しました。
《G.Suzuki@Game*Spark》

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