【E3 2017】SIE吉田修平氏にインタビュー「日本のゲームが世界で見直されている」 | GameBusiness.jp

【E3 2017】SIE吉田修平氏にインタビュー「日本のゲームが世界で見直されている」

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【E3 2017】SIE吉田修平氏にインタビュー「日本のゲームが世界で見直されている」
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例年とは少し異なるスタイルで催された、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)のE3 2017発表会「PlayStation E3 Media Showcase」。PlayStation VR(以下、PS VR)向けも含む、PlayStation 4(以下、PS4)新作タイトルラインナップの映像が、たっぷりと披露されました。編集部は、米国ロサンゼルスでSIEワールドワイド・スタジオの吉田修平プレジデントを取材。プレスカンファレンスの狙いや、北米市場におけるプラットフォーム戦略、PS VRの供給体制について詳しい話を聞きました。

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――まずは、「PlayStation E3 Media Showcase」での発表内容について教えてください。今回は、一つ一つの新作ゲームを、ほぼ均等に、実際のゲームプレイを見せていくスタイルでした。どのような狙いがあったのでしょうか。

吉田修平氏: 私は発表会の運営自体に関わっておりませんが、今回はビジネス的なプレゼンテーションを極力入れずに、とにかく「コンテンツを見せていく」形にしました。カンファレンスの長さも約1時間と短く収めて、演出面も含め、ゲームトレイラーやデモの映像だけを「見せる」ことにこだわりました。

――ハードウェアやプラットフォーム、サービス面の発表もほとんどありませんでした。

吉田修平氏: そうですね、やはりゲームコンテンツが旬で、内容も充実しているものがたくさんあるため、とにかくしっかりお見せしよう、ということになりました。

――Microsoftの「Xbox E3 2017 Briefing」で、『マインクラフト』のプラットフォーム統合が発表されましたが、PlayStation版は含まれていませんでした。その辺り、SIEとしては、いかがでしょうか?

吉田修平氏: クロスプラットフォームは、PCに関しては複数のタイトルで様々な事例がありますが、色々技術的な面やポリシー的な面があり、個々のデベロッパーさんやパブリッシャーさんと話し合いながら、それぞれ決めていくという方針だと理解しています。

――では、今後ユーザーから要望が多ければ、可能性はあると。

吉田修平氏: はい、可能性としては、常にオープンにアプローチしようという考えです。いずれにせよ、クロスプラットフォームには解決しなければならない数々のハードルがあるのは事実です。


――今回、PS VRタイトルも幅広いラインナップが披露されました。特に、Playfulの『Star Child』や、複数タイトルを発表したSupermassive Gamesが注目されています。吉田さんとしてはどうご覧になっていますか?

吉田修平氏: ファーストパーティーのPS VRタイトルについては、欧米で5月に発売した『Farpoint』とPlayStation VR シューティングコントローラー(以下、シューティングコントローラー)が大変好評で、我々も非常に楽しい体験だと信じていたので、『Farpoint』に続くゲームを発売していきたいという考えがあります。「PlayStation E3 Media Showcase」で披露した『Bravo Team』という協力プレイのミリタリーシューターなども、シューティングコントローラーを強く意識して作られています。シューター系の作品のデベロッパーにも喜ばれていて、今後の新作だけでなく、過去のシューター作品についても、パッチで対応していけると聞いています。

ただ、PS VR本体の供給がようやく追いついてきた中で、シューティングコントローラーも需要が供給を上回りそうな状況です。とはいえ、PS VR本体と同様に、供給面は強化していきますし、対応ゲームも継続的に出てくると思うので、ぜひ注目していてください。


――今回の「PlayStation E3 Media Showcase」でユーザーから最も反響が大きかったのは、カプコンの『モンスターハンター:ワールド』だったと感じています。『モンスターハンター』は日本で特に人気があるシリーズだと思うのですが、SIEとして、米国ではじめて本作を発表することになった背景や意図があれば、教えていただけますか。

吉田修平氏: 『モンスターハンター』は世界の中でも特に日本で大ヒットしているシリーズですが、やはりPS4クラスのゲームは開発規模も非常に大きくなって、『モンスターハンター:ワールド』も過去の携帯機向けの作品と比べると、大きな取り組みになっていると思います。そうなると、日本だけでなく全世界の市場にむけて届けていく必要があるため、E3での発表という最も注目が集まる場が選ばれたのではないでしょうか。

過去には、『ファイナルファンタジーVII リメイク』、『シェンムー3』、『二ノ国II レヴァナントキングダム』、『Bloodborne』などもE3で発表されていて、日本のゲームであっても全世界で売っていく、PS4世代においてはそれが可能になっているのです。海外でSIEがパブリッシングをした『仁王』は大変セールスが好調で、最近では『ニーア オートマタ』や『ペルソナ5』のヒットもありました。日本のコンテンツがトリプルAクラスのゲームとして扱われる状況になってきたと理解しています。


――先日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアの盛田プレジデントを取材した時に、コンソールよりもスマホでゲームする人が多い中で、スマホによってゲーム自体の裾野が広がっていくため、そうした広い層に向けて、PS4の魅力やコントローラーでゲームを遊ぶ楽しみを伝えていく、といったお話をされていました。では実際にPlayStationとして、どのような方法・戦略で、広い層にアプローチしていくのでしょうか?

吉田修平氏: 欧米向けには、スマホをコントローラーとして利用できる「PlayLink」というソーシャル系ゲームシリーズを発表しています。スマホを使って複数のユーザーが同じ部屋で遊べるソーシャルタイプのマルチプレイゲームです。PS4本体もかなり普及してきたので、これからはよりカジュアルなプレイヤーに遊んでいただく必要があります。そこでまず第一歩は、既にPS4を所持しているコアユーザーの周辺にいる人たちを、巻き込んでもらえるようなツールを提供しようと考えました。DUALSHOCK 4を追加で3つも購入するのは負担になるので、スマホだけで簡単に遊べるようにしています。スマホのカメラやタッチ操作を活用した機能もあります。現時点で日本市場での展開は未定ですが、海外においては、7月からPlayStation Plus会員向けに、第1弾タイトル『That's You』というPlayLink用ゲームを無料で提供予定です。

やはり、複数のプレイヤーが1台のPS4と1台のテレビで遊べるのは大切で、そこを重視して作っているのが、『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』です。他にも米国では、「PlayStation Vue」というストリーミングサービスも提供しています。日本でも「torne(トルネ)」やNetflix、Huluなどのビデオ系サービスは長い時間利用されているため、ゲーム以外のコンテンツも増やして、色々な形でPlayStationを使っていただき、ユーザー層を拡大していきたいと考えています。

――日本でのPS VR供給体制をあらためて教えてください。

吉田修平氏: 6月から生産・供給体制も整ってきています。PS VRを取り扱っていただく店舗もこれまでの232店舗から394店舗に増え、地方のお店などでも購入できるようになり、体験会なども新たに展開していく予定です。


――PlayStation Vita(以下、PS Vita)については、しばらく発表がない状況です。日本では『マインクラフト』などが人気で今も広く遊ばれていますが、例えばNintendo Switchが外で複数人で遊ぶゲーム機、という側面を強く打ち出している中で、SIEとしては、「コンソールの携帯機」という遊び方、位置づけを、今後どうとらえていくのかを話していただけますか?

吉田修平氏: 日本とアジアでは引き続きPS Vitaは売れていて、新作も発売されている状況ですので、継続して活動を続けていきますし、欧米においても、PS4とPS Vitaのクロスバイでリリースされるケースも少なくありません。特にインディー系デベロッパーや、インディーゲームが好きなコアユーザーからもPS Vitaは支持されていて、E3のPre-Showでは『Undertale』のPS4/PS Vita版の発表が大反響でした。

――最後に、PlayStationファンにメッセージを。

吉田修平氏: PS4は今年の頭から大作、話題作ラッシュで、特に去年の『ファイナルファンタジーXV』以来、日本のゲームが世界で見直されてきています。SIEからも『人喰いの大鷲トリコ』や『GRAVITY DAZE』シリーズを出し、サードパーティーからも『仁王』、『ニーア オートマタ』などが出てきました。今年発売された『ペルソナ5』などは大人気です。今回『モンスターハンター:ワールド』が発表され、7月以降には『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』が、さらに『New みんなのGOLF』や『グランツーリスモSPORT』などの最新作が控えています。PS4を買うなら「今がチャンス!」ですので、ぜひ注目してほしいです。

――本日はありがとうございました。

《Rio Tani》

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