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これからのゲームのクリエイティブに必要なコト―アドビが業界向けセミナーで伝えたい最新のツール事情に迫る

「メタバース」の今後についても語られる12月9日開催のアドビ主催セミナーでは何が語られるのか―セミナーの見どころをうかがいました!

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これからのゲームのクリエイティブに必要なコト―アドビが業界向けセミナーで伝えたい最新のツール事情に迫る
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3DCGのクリエイティブを強固にサポートするソリューション群「Adobe Substance 3D」など、ゲーム業界にも馴染みの深いクリエイティブソリューションを提供するアドビが、12月9日にゲーム業界関係者に向けたセミナー「The metaverse is coming ~未来のゲームのマネタイズとクリエイティブはどうなる?~」を開催します。

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Adobe Substance 3Dは今日のゲーム業界ですでに多くのAAAタイトルで活用されていますが、まだまだクリエイティブをより高いレベルに引き上げる可能性を秘めていると語ります。

Facebook社の改名などもあり、ゲーム業界でも日増しに注目度が高まる「メタバース」についても解説が予定される本セミナーにおいて、今後も重要性が高まるクリエイティブにどのような変化があるのか、どのような活用方法があるのかなど、福井氏はゲーム業界でより多くの人に同ソリューションの魅力を知ってほしいと意気込みます。その思いや、セミナーの概要をうかがいました。

インタビュイー
福井直人氏
アドビ / 3D アーティスト & ソリューションコンサルタント


早稲田大学卒業後、CG制作会社に入社し、ドラマや映画のVFXを担当。 その後、フリーランスでCG制作やAR/VR制作に携わる。今年7月にアドビ株式会社に入社。 使用ソフトウェアは、主にSubstance, After Effects, Houdiniなど。 また、趣味でARアプリもリリースしている。

――福井さんは、フリーランスのクリエイターとしても活躍されていたとのことですが、改めて経歴と現在の業務について教えてください。

福井氏(以下、敬称略)元々は映像業界で映画やドラマの合成・編集などに携わっており、その後独立しフリーランスのクリエイターとして3DCGの合成やWebCMの制作、その他AR/VRの案件などに携わりました。

その後、新たな分野にチャレンジすべくアドビにジョインし、今は製品戦略部のデモアーティストを務めています。顧客のみなさんの前で製品の実演をして「Substance 3D Collectionを使えば3DCGはこんなにお手軽に構築できるんですよ」というのをお伝えするのが役目ですね。

――今回セミナーでもお話される「Adobe Substance 3D」について教えてください。何を得意とし、どのような業界や状況で力を発揮していますか?

福井クリエイティブを360度回転させられるのはもちろん、ライティングも統一でき、カラー変更などのカスタマイズも容易なのが強みです。今は、eコマースの部門や家具業界での需要が特に大きいですね。コロナ禍になって以来、スタジオでブツ撮りがしたい時でもなかなか人を集められなくなってしまったというのも3Dを活用することで、ユーザーにイメージしやすい形で商品を提示できます。そういった社会の変化も導入が進んだ影響だと思います。

また、「Adobe MAX 2021(2021年10月26日~28日開催のオンラインカンファレンス)」では大手スポーツメーカーのミズノさんにご登壇いただきましたが、Substance 3Dで制作したCGやバーチャルフォトの導入がサンプルの作成数軽減につながり、エコに取り組めているとお話いただけました。

――ゲーム業界ではどのように使用されていますか?

福井AAAタイトルを手がける大手メーカーを中心に、キャラクターのテクスチャリング、背景アセットの制作などで「Substance 3D Painter」がよく使われています。

ただ、私としては需要はもっと拡大できると考えています。まだテクスチャリングに「Photoshop」を使用されている方もおられるかと思いますが、時間削減・工数圧縮につながりますよということを広く発信していきたいです。

また、「Substance 3D Stager」はライティングの設定が容易で、環境光もアセットでそろっていますので、レンダリングにかかる時間も大幅に短縮できます。セミナーでは、ゲーム業界の中でもまだCGに参入できていない方や背景アーティストの方たちに向けて技術的な話もまじえつつ魅力をお届けできればと考えています。

――セミナーは「実演によるAdobe Substance 3Dの事例・魅力」に加え、「バーチャルフォトの技術・事例紹介」も予定されています。靴や家具、自動車などの業界で3DCGやバーチャルフォトを活用したサンプルを顧客に見てもらう……というのは分かりやすく腑に落ちる事例ですが、ゲーム業界ではどのような活用法を想定されておられますか?

福井まずひとつは、AR用のクリエイティブ作成です。Substance 3D Stagerでシーンを構築したあとにAR用のデータで出力できますので、それをUnityなりUnreal Engineなりにインポートしてご活用いただくこともできますし、Aeroを使用してお手軽なAR体験も可能です。

SNSではよく見るのですが、有名タイトルのキャラクターがスマホを通して近くにいるなんてのは、ファンからすると大変うれしい体験だと思います。

あとは、実際にこうした事例を見たことがあるわけではないのですが、ゲーム内に登場する小物などのアセットを転用して3Dプリンタで再現し、商品化する……などということもできるようになるかもしれません。未開拓の領域だと思うので、一緒に新たな挑戦をしていけるサポートをしていきたいです。

――クリエイターとして活動されていた頃は映像業界におられたということですが、ゲーム業界と映像業界のCGクリエイターで作り方やスタンスなど、クリエイティブに対する違いのようなものはありますか?

福井大きなところでは、映像はハイポリゴンの描写が基本になりますが、ゲームはローポリゴンが基本だということですね。もちろん、ゲームでもムービーシーンなどはまた別かと思いますが。

あとは、アセットの作り方でしょうか。ゲーム業界の方たちはさまざまなアセットをさまざまなバリエーションで作らなければならないと思いますが、案件ごとに大きなバラつきがあるため映像業界はアセットの使いまわしをあまりしません。また、予算や納期がタイトな映像業界に比べ、アセットの設計や設定はゲーム業界の方たちのほうがしっかりしているのではと思います。

――ゲーム業界とのコミュニケーションは、現時点でどのくらい取られていますか?

福井むしろ、ここから本格的に交流していきたいと考えています。私自身もクリエイターとしての活動経験があるから分かりますが、クリエイターとして軌道に乗っているときほど、こうした講演を見る余裕がなかなか取れないんですよね……(笑)。そこをうまく打ち破っていけるといいなと。

――それでは最後に、ゲーム業界に向けて、セミナー開催に向けてのメッセージをお願いします。

福井よりリアリスティックを楽しむ、またはよりローポリゴンを楽しむ方向に進むなど方向性はさまざまかと思いますが、プラットフォームのスペックや容量が許すかぎり、CGは今後ともまだまだ発達していくと思います。

12月のセミナーでは、Adobe Substance 3Dによるバーチャルフォトやルックデモに関する実演や事例紹介をする予定です。最前線で活躍されている方向けというよりは、「メタバース」関連の講演も含めて、これからのゲーム業界でビジネスを加速させるヒントが詰め込まれていると思いますので、まずは肩の力を抜いてご覧いただけると嬉しいです。


Thirdverseのボードメンバーによる「メタバース」の解説も行われるということで、ゲーム業界関係者必見の内容となるだろう「 The metaverse is coming ~未来のゲームのマネタイズとクリエイティブはどうなる?~」。ぜひゲーム業界の未来を見通すために参加してみてはいかがでしょうか。

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《蚩尤》

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