中小企業のeスポーツ活用は「当たり前になっていく」―東京都がeスポーツイベントを開催する理由を担当者に聞いた | GameBusiness.jp

中小企業のeスポーツ活用は「当たり前になっていく」―東京都がeスポーツイベントを開催する理由を担当者に聞いた

業界団体と連携し、eスポーツの発展をビジネスの観点でサポートする東京都。「東京eスポーツフェスタ2024」開催に向けた意気込みを語っていただきました。

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中小企業のeスポーツ活用は「当たり前になっていく」―東京都がeスポーツイベントを開催する理由を担当者に聞いた
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2024年1月26日(金)~28日(日)の3日間、東京ビッグサイトにて、「東京eスポーツフェスタ2024」が開催されます。今回で5回目を迎える本イベントは、6つのタイトルで争われるeスポーツ競技大会を始め、都内の企業が商談・交流できるeスポーツ関連産業展示会、セミナー・学習企画等を通じ、eスポーツの拡大・発展をますます発展・拡大させることを目指しています。

今回、本イベントの実行委員会より、東京都 産業労働局 商工部の福塚英雄氏にインタビューを実施。中小企業の支援を行う福塚氏に、東京都がeスポーツイベントを開催するねらいや、企業がeスポーツ分野に新規参入する意義を伺いました。

東京都 産業労働局 商工部 海外販路開拓担当課長 福塚英雄氏

――自己紹介をお願いいたします。

福塚英雄氏(以下、福塚)東京都 産業労働局 商工部で海外販路開拓担当課長を務めています。その名の通り、都内のさまざまな企業が持っている製品・サービスの海外展開をサポートするのがメインの業務で、アニメなどのコンテンツ関連の支援も実施しています。国内外で市場の成長が見込まれているeスポーツにつきましても、「東京eスポーツフェスタ」開催を通じた関連産業の支援を行っています。

今年度からは、XR・メタバースおよびコンテンツの関連事業者が一同に会する「TOKYO XR・メタバース&コンテンツ ビジネスワールド」も立ち上げ、東京eスポーツフェスタと同時開催することで、イベントの相乗効果を高めていきたいと考えています。

――ありがとうございます。東京eスポーツフェスタとはどのようなイベントなのでしょうか。

福塚本イベントは、2020年1月に第1回を開催し、今回で5回目を迎えます。第2回、第3回はコロナ禍でオンライン開催となったのですが、第4回、そして今年の第5回はオンライン/オフラインのハイブリッド開催となりました。

東京都の他に、一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)、一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)、そして東京ビッグサイト社で実行委員会を構成していまして、業界団体の皆様のご協力をいただきながら実施しています。

イベントでは、全6種目のeスポーツ競技大会や教育企画を通じて「eスポーツの裾野を広げる」とともに、eスポーツ関連事業者が出展する展示会を併設して「ビジネスチャンスを拡大する」。この2つを柱としています。

フェスタでは、最新の知見や企業の取り組み等を紹介するセミナー、競技種目やプログラミングなどを学べる体験企画などを開催しています。今回は、プロチームや選手の方々に出展いただくことで、来場者の方々にeスポーツに触れていただき、eスポーツの普及・拡大を更に後押ししたいと考えています。

――「eスポーツを身近に感じてもらいたい」という強い思いがあるんですね。

福塚競技大会の種目に年齢制限のないタイトルが多いのも、それが表れている部分です。もともとeスポーツに興味のある方だけでなく、「eスポ―ツってなんだろう?」という方、小さなお子様やそのご家族なども含め、性別や年齢、障害の有無などに関わらず、皆さんがeスポーツを楽しめる環境を整えたいと考えています。

――今回で5回目の開催となります。これまでの4回で、手応えを感じている部分、逆に課題に感じていた部分は何でしょうか。

福塚各業界団体様と協力して開催していますので、競技大会のタイトルは、日頃から皆さんがプレイしているメジャーなIPを活用できる環境が整っているのはひとつの強みだと思います。

第2回、第3回はコロナ禍でオンラインの開催でした。eスポーツはオンラインとの親和性が高く、気軽に参加したり視聴したりできるというメリットがある一方で、オンラインで予選大会を行ってきたため、参加者の来場につながり難かったという側面もありました。

そういったメリット/デメリットを踏まえ、たとえば予選大会も可能な限りオフラインで開催したり、アーティストの方々が出演するステージを企画したりと、今年はこれまで会場へ足が向かなかった方々を呼び込む取り組みを行っています。

ブース出展する企業の方々にも、これまで以上に製品やサービスをPRできる場としていきたいと考えております。

――近年のeスポーツ市場の盛り上がりをどのようにご覧になっていますか。

福塚市場規模の金額など数字的な盛り上がりだけでなく、例えばeスポーツを題材にしたテレビ番組が放送されていたり、幕張メッセやパシフィコ横浜、あるいは両国国技館といった場所で大規模イベントが開催されていたりと、実際にeスポーツを目にする機会が増え、「普通のこと」になってきている感覚がありますね。

また、eスポーツは特にアメリカや中国、欧州の一部などで以前から盛んな分野かと思いますが、中東地域においても、ゲーム・eスポーツ産業を誘致する取り組みや、大規模なeスポーツイベントの開催計画が発表されるなど、世界的にも先駆的な取り組みが多く見られるようになってきています。

――市場が盛り上がるにつれて、関連産業が盛り上がったり、新たに参入する企業が現れたりといった動きも活発になってきました。

福塚eスポーツのイベントはショーアップされた華やかなものが多いですよね。となれば当然、たとえば飲食や衣服、グッズなど関連産業も増えていきます。

そうなることでまたエンタメコンテンツとしての価値が上がり、産業のすそ野も更に広がっていくことで、eスポーツを核とした産業のスパイラルアップが期待できます。

――一見、eスポーツとは関連がなさそうな製品・企業も参入する例が増えていますよね。

福塚サッカーや野球といった既に人気が確立しているプロスポーツの試合では、選手に自社製品を使ってもらったり、広告を出稿したりといった光景は当たり前ですが、中小企業にとってはハードルが高いものもあると思います。

一方で今まさに成長・拡大中であるeスポーツという分野は、新しいながらも既にZ世代への有効な訴求手段でもあり、中小企業でも挑戦的な取組みがしやすいというのが魅力だと思います。

現在でも多くの企業が自社製品をアピールしたり、販促のためのリサーチを行ったりとeスポーツ分野を活用していますが、今後はあらゆる産業分野がeスポーツを”てこ”として自分たちの企業活用に繋げていくということが当たり前になっていくのではないでしょうか。

――最後に、今後のeスポーツ関連施策に関して意気込みや展望をお願いします。

福塚まずは1月26日から始まる「東京eスポーツフェスタ2024」に向けてしっかりと準備をしていきます。そしてその成果を検証、改善して、回を重ねるごとにより良いものにしていくことでeスポーツの普及・拡大ならびに関連産業のさらなる成長に繋げていきたいです。

「東京eスポーツフェスタ2024」開催概要

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